CM-042 鉄釉蝶文合子
時代: 宋時代  、 サイズ: 高さ 3,.5cm×径 10cm
価格: \
定窯。
黒定と呼ばれる藤実形の香合。蓋上面には黒釉を掛け、大きく蝶文を白抜きする。蝶には鉄斑文を、胴部・羽部には線刻を施し、身の内面は柿釉を塗っている。全体窯変により鉄錆色の変化や湿潤風化による小斑文が出ている。
黒釉陶は隋唐時代には盛んに焼成され、その後も華北一帯においては磁州窯・建窯・吉州窯など多様な展開を見せている。蝶文合子としては五代の型押し蝶文を貼り付けした「白磁蝶文合子」が知られるが定窯においては初出資料。流石、定窯ならではの品位がある洒落た意匠の工夫がある。
もともとこの形の盒は薬・化粧料などを容れ、身辺で用いたこともあり、当時の人々には親しみの深いものであった。

参照 : CM-032CC-147CW-037







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