磁州窯。
卵形壺の口縁にち虎と蝙蝠が相向かう形で貼花され、全体にたっぷりと漆黒釉が掛かる口縁部にち虎を装飾するのは元時代景徳鎮窯磁器にも見られる(参照:元〜明の染付 CB-108)。
黒は墨色であり、文字の国である中国では真黒色は大切なものであったといえる。そこには私達が好む「にじみ」や「ぼかし」が入り込む余地はない。水墨画の世界では黒は光であり・陰であり・風であり・雨であって親しみのある色であった。陶磁器にあっても人々は漆黒を追及するとともに、黒の変化を作り出すことにも熱心であり、約2千年に及ぶ中国陶磁歴史の中で黒釉陶は融通無視の世界を展開してきた。耀州窯の可能性も有る。 |