CC-628 青磁管耳瓶
時代: 北宋時代 、サイズ:高さ 25cm×胴径 14.5cm
価格: \
官窯。
中国で鴨蚕青といわれる釉色。不規則な二重貫入が流れる。銅器の古い器形に理想的な美しい釉薬を纏わせて、独特の風格を持つものに仕上げている。幾分不整な形状をなすのも南宋官窯青磁の一つの傾向であり、器形が完璧な北宋汝官窯青磁とは相違する。胎土は黒褐色で、いわゆる鉄足。陶胎の為か柔らかみを加えた深い調子を持つ青色の釉面に入る貫入により、一層の気韻の高さを増している。管耳瓶は南宋時代の官窯が好んで制作した器形だが、龍泉窯もその形式を取り入れ大量に生産した。
中国で砕器と呼ぶ貫入が隅無く入った南宋官窯青磁を日本人が好んで中国に求めていたことは明末の宋応星が「天工開物」に語るところであり、その声価は特に日本で高いことを述べている。それ程この種の青磁はわが国の審美眼を持つ人々を魅了したものであった。

参照 : CC-459CC-137









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