汝官窯。
広い見込みからゆったりとした曲線を描いて立ち上がる深めの盤。汝窯の代表的な器種の一つ。やや大振りの外開きの高台が付くことによって安定感と気品のある器形となっている。済んだ水色の青磁釉は質透気味で色調はかなり淡く、微細な貫入が一面に生じており、内外総体に施釉され、高台内に小さな突起のある支具を置いて焼成するため極小の目跡の三つは細心の心配りを示している(古くから「芝麻花」と呼ばれて見所とされている)。
汝窯の青磁は北宋の宮廷のために焼かれた初めての官窯であり、伝世品は極めて少ない(本品は全体に土銹が入り込む近時発掘品)。皇帝の器に相応しく作風は静謐でありながら気品と威厳が感じられる汝窯作品には文様の施された器物もあるが、極めて数が少なく、無文の作品が一般的。又、釉色にはやや透明感のあるものや不透明なもの、卵青釉もありと一定しないのが特徴。
1985年河南省宝豊県清涼寺村の窯址調査が行われた。CC-270、CC-132 同様、清涼寺農民秘蔵品。
我国伝世の汝窯作品は、大阪市立東洋陶磁美術館蔵「青磁水盤」と川端康成氏旧蔵品盤が知られる。「玉に似るも、玉にあらずして玉に勝る」と評された汝窯の真髄が見られる。伝世品の汝窯作品は全世界で80点程度確認されているに過ぎない。形状から汝官窯。
参照本:
・中国陶磁 美を鑑るこころ
・中国五千年の名宝上海博物館展 |