| 時代: 南宋時代 、サイズ:高さ 4cm×径 8,3cm |
価格: \  |
龍泉窯。
上平面に花紋を肉薄の貼花であしらう。花弁は立体的に立ち上がった状況で造形される事によって生動感を与え、傾斜面にはぐるりと唐草文を刻印している。深みの有る青磁釉がたっぷりと掛かることにより、花紋の陰影を際立たせた立体感が不思議な魅力を持つ品としており、陶匠の技の並々ならぬ力量が感じられる。
南宋時代に磁器の盒子が大いに盛行したことは、南宋の海外貿易の発展や香料の大量輸入と関係が有り、香料の使用はあまねく朝野に及んだ。各国からもたらされた数十種にもなる香料を入れる盒子を必要とした。従って金・銀・玉・彫漆の香料盒と共に機運に乗じて生まれたが、磁盒は廉価で品は良質であったので更に容易に社会の需要を満足させた。又香料を入れるほかに女性の化粧用品を入れることもでき社会の需要量は更に大きくなり、青磁・白磁はともに大小・多様な盒子を作ることとなる。
明代に造られた種々の青磁合子は日本に将来され茶方の型物香合として取上げられているが南宋時代の品は稀少。南宋の都杭州はマルコ・ポーロの「東方見聞録」にも繁栄ふりが世界一の豪華・裕福な都市と記述されている。私達日本人は陶磁を見る眼を鎌倉時代末から室町時代にかかる14世紀に確認してしまっていたからすでに600年ほどの時間が流れている。従って先天的に通常の美と超絶した美とを知り分けるだけの能力を与えられており、少し審美眼の高い人ならかなり短時間に両者を嗅ぎ分けるだけの鋭い眼を養う事ができる。
日本人が世界の人たちのなかでも際立って優れた美の判断能力の所有者であり得るのも、こうした過去の裏付けが大きな支えとなっていることは間違いない。
参照 :
CC-113 、 CC-072 、 CC-054 、CW-001、CW-004 |




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