CS-062 白磁辟雍硯
時代: 唐時代初期 、サイズ: 高さ 14cm×横 27cm
価格: \
硯面中央が突起し、その周囲に海が巡る円形の硯。その形を周代の大学名になぞらえて、辟雍形硯と名付けている(我国では円面硯、多足硯)。硯の台座は腰に両手を沿える12人の座人形足に支えられ、全体に黄白釉が施されている。唐代には端渓の硯とケイ州窯の白磁は広く使用されていたと伝えられるが、これはその例証の一つであろう。硯面に墨跡が残る品も見られることから墓主が生前に使用していたものも多いと考えられている。日本には菅原道真の愛用と伝えられる中国伝来の白磁百足円面硯(国宝)が残されており、両国の交流を物語っている。円硯は初唐期に多く、中唐以降の作品は見られない。破損状態でもって1986年陝西省長楽公主墓から同形状蓋付き白瓷辟雍硯(径 31,5cm)が出土しているが、獣足であり人面足ではなく、また作行きも一段と本作品が優れ嬉しいことに完品。
近時洛陽郊外墓より、CS-060CS-045 と共に出土。

参照 : CC-139







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