CJ-034 白釉鉄絵鳳首瓶
時代: 南宋〜元時代  、 サイズ: 高さ 39cm
価格: \
磁州窯.
水瓶の口の部分を鳥頭にかたどった物を鳳首瓶と呼び、隋・初頭頃から作例が知られ、白磁や唐三彩に優品が有る。ササン朝ベルシャの水瓶の器形にならって生み出されたもの。北宋時代の末頃、磁州窯を初めとして鉄絵が盛んとなり、12〜13世紀にかけては最盛期となった。本品は大振りの作品であって、膨らんだ胴部には3ヶ所開光式とし、駒回しを始めとする3態様の唐子を中心に全面にわたってさまざまな模様を描いてある。何箇所かを水平に区切るくっきりした黒線の間に描く手法は元時代盛んとなった。鳳凰の表現も力強く、異形品ということもあって迫力有る見応えする品としている。頂上部は普通冠型であるが、本品は扁平壷型となっているのも珍しい。
この筆描きの鉄絵延長線上に青花が出現したという見方が納得でき、磁州窯鉄絵の出現と展開は陶磁史上でとても大きな意味を持つといえよう。いかにも宮廷の要求と鑑賞・影響を受けなかった民間窯である磁州窯の魅力を持つ。

参照 : CC-003CS-026CS-002CR-008CR-005







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