尊という酒容器。鳥獣の姿を模した酒器を犠尊・鳥獣尊とも呼ぶ。蓋上は獣面文で、虎形の蓋鈕が付く。器身には鳳凰が配され、器面全体を雷文で覆う。この種の造形と装飾を持つ銅尊は主に長江流域で出土する。
商代には鳳文を文様の主体とする例は極少ないが、これはその少数の鳳文の中でも優美なもの。上海博物館にほぼ同寸法作品が蔵され、常設展示人気品。
宋代の士大夫は日常生活品にも古物を愛玩する風が強かった。古銅器などが発掘されると、士大夫はそれらを書斎に飾り、自ら楽しんだ。宋代には「考古図」 「博古図」という書物が編纂された。士大夫は古代趣味にまったく魅惑されて、国家の存亡を忘れるものさえも現れるという有様であった。
参照 : GK-676 、 GK-466
参照本 : 象尊と犠尊 |