長沙窯。
口部が直立し、面取りをした短い注口と把手を付け、胴の四箇所に縦に凹みを付けて瓜形に作っている。伏籠を持ち、虫を取ろうとする童子が生き生きと描かれている。長沙窯の絵付けは文様の種類が極めて豊富で自由奔放・独特の生気を持っていて、見る者を楽しませてくれる。1000年余前の子供の風俗もわかるのは貴重。鳥・鹿などの文様がほとんどであり、人物は稀少。長沙窯は初めての釉下彩磁器、つまり釉薬の下に絵付けをしており、宋代に盛んになる釉下彩の先駆的なもの。手取りは大変軽い。額の前に劉海髪(女性や子供が額の前で切りそろえて垂らした短い髪)を残し、袖口が小さく丈の長い服を着ているのは典型的な宋代の子供の姿であり、庶民の生活を題材にした作品は庶民を主な販売対象としていた磁州窯に引き継がれる。長沙窯は現在の湖南省長沙に王都を置く五代十国の一つ「楚」の国で焼かれた。
参照 : CU-008
参照本 : 中国名陶展 |