長沙銅官窯。
唐時代の陶磁器を見渡すと、北方のケイ州窯、南方の越州窯の他に極めて独自の性格を持つ湖南省長沙窯の彩絵磁がある。彩絵による彩色を最初に広範に採用したのは長沙窯だった。彩絵装飾には釉下彩の他に釉中彩もあり、主要な技法である釉下彩は緑・褐・紅などの色を使う。中国国内墓ではあまり発見されず、揚州や寧波など主要な港湾地区から出土するし、諸外国での発見例も多くの地域に広がっている。こうした事実は長沙窯の作品が当時、輸出用だったことを示している。
長沙窯は8世紀の後期に始まり、9世紀の中・後期に盛期を迎え、10世紀以降衰落に向かった。生き生きとした線描は極めて巧みである。なぜか水注の遺品は多く知られるが、碗は稀少。
参照本 : 中国名陶展・中国陶磁2000年の精華 、 平凡社版 中国の陶磁C 青磁 |