吉州窯。
伝世品には見られず、新資料と思われる三匹の魚文天目碗。型紙で抜いた魚に灰釉を掛け、外側は鼈甲斑文が美しく現れている。鼈甲そっくりになるので、玳玻盞と名付けられている。
鋭い口をしたけつ魚であって、元青花で暫々描かれる魚は吉祥を表現している。吉州窯産の茶碗の特色は意匠に工夫を凝らすことにあるが、けつ魚とは初見図柄。窯跡より完全品数点出土。
吉州窯は江西省のほぼ中央の吉安市永和鎮にある窯。南宋時代最も盛んであった。北宋時代には景徳鎮風の青白磁、明清を通じて白磁・染付を焼いた。伝世の玳玻盞が我国ほど残る国は世界のどこにもなく、海外のほとんど全ては近世出土したもの。
参照 : CM-033 |