吉州窯。
碗の見込み鏡部に梅花を、周囲に2羽の鳳凰と瑞雲、縁下に雷文を配している。剪紙ではなくイッチン技法(強い紙で錐状の袋を作り、これに金属の嘴口を付け、泥漿を袋中に満たし、金具で閉じてある袋を指で圧して泥漿を嘴口から押し出し線を描く)で描いている。従って剪紙と相違し流麗な生き生きとした浮かび上がった表現となっている。漆黒地上、灰釉で表わされた文様との階調が美しい。外側は灰釉による鼈甲状斑文が見事に現れて見事な作行きとしている。多種多様な技法を駆使した吉州窯ならではの作品。
吉州窯は建窯と並んで、喫茶用茶碗の産地として知られ、吉州窯産の茶碗の特色は、木葉天目を始めとする意匠に工夫を凝らす点にある。茶碗の形状は直線的に広がる浅い碗との2種類がある。
参照 : CM-035 、 CM-015 |