器面に白土の細い線を貼り付け黒釉を施して焼いたもの。均一に成された白泥の筋の対比が美しい。笹耳といわれる耳にも堆線は施されている。現在では山東省磁村窯、河南省の登封窯を始め数ヶ所、河南省の魯山窯等広く華北で焼かれていたことが推測されている。内面にも施釉、胎厚も薄い精作である。堆線が程好く配置され快い印象を与えるのが魅力である。
常用の器として量産された中での見事な意匠といえよう。本来の天目釉の器に対して河南天目というが、これもその一つ。大小様々あるが、程好い愛玩寸法が嬉しい。このような作品は北宋の首都、今日の開封に近くてその豊かな経済的支持があったと考えられる修武の窯で造られた。
※ 参照 : CM-006 |