CM-034 黒釉白堆線文百合口瓶
時代: 金時代  、 サイズ: 高さ 17cm
価格: \
磁州窯。
この種の俗に「白堆線」と呼ばれる意匠を展開した窯は、山西省から華北に渡る地域に散在した。百合口につくった長頸に中蕪の膨らみをつけ、高台は大きく揆形に開いた安定感のよい、抑揚をつけた作品としている。形のよさ、漆黒の釉の深さ、意匠の確かさをもって小品勿ら佳品としている。多様な黒釉堆線文の中でも特に稀少であって喜ばれる品。芸術的な香り、精神的な高さがみられるからであろう。
現在このような作品は修武窯と考えられており、修武窯は定窯・磁州窯・汝窯よりはるかに首都開封に近く、特に宋は一般庶民が経済的に恵まれた時代で生活が豪奢となり家具調度も優れたものを求め、この需要を充たしたと考えられる。机案に飾って読書の余暇の徒然の楽しみに役立てるのも奥床しい小品だ。この形状の品は特に市場価が高いため昔から倣品の多いもの。
上海著名収蔵家旧蔵品。







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