CC-525 青磁天鶏壺
時代: 南北朝時代(AD420〜589) 、サイズ:高さ 21cm×横 14.5cm×奥行 11cm
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越州窯。
肩部に角耳が付き、逆蓮弁文が刻される。造形優美で品がある作品。六朝時代初期、浙江省紹興近辺に発達した青磁を古越磁と称するが、越州の青磁は釉調の美しさだけでなく、器種・器形が一変したという点でも特筆される。
後漢までの陶磁は、当時の生活用具の有様を反映するとともに、祭祀用のい器や葬礼の明器の形態を受け、殷(商)時代以来の伝統的な器形を保持していたが古越磁の器々では従来の中国になかった形態が大半を占める。それは江南の地方的な生活や祭祀が急速に崩壊し、中世的な様相を見せ始めたことも無縁ではなかった。中でも天鶏壺は際立った存在であった。鶏や羊の頭などの家畜を造形に巧妙に利用しており、農業社会であった当時は、こうした器形がよく見られた。農業の発展は経済的な豊かさをもたらしたが、その中でも江南地域の発展は際立っていた。
胴に蓮弁文を刻したものは 『知られる作品は唯一』 と小山富士夫が発表している。

参照 : CC-263CC-506
参照本 : 世界陶磁全集G








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