CC-485 澱青釉紫紅斑盒
時代: 金時代 、サイズ:高さ 5.5cm×径 7.5cm
価格: \
鈞窯。
甲盛り状蓋、身全面に紫紅釉と淡い灰青色の乳濁釉が、紅色から紫色へと変化した斑文となり、えも言われぬ景色を作っている。紅斑文はまだ釉が乾かないうちに酸化銅を塗って得られたもので、この装飾法は漢の時代から使われてきたが、宋・元の時代の鈞窯で好んで用いられている。形状としては盤が最も多く、瓶・鉢など知られるが、盒は稀少品であり、杯と共に特別市価も高い。唐時代の金銀器を摸倣した形状で蓋裏・身部内面には青磁釉を掛け、実用としての用が適えられる作り。
紫といっても赤味のあるところもあり、青味の強いところもあり、色の淡くぼけたところなど、非常に複雑でたん深々とした魅力ある色調である。合口立ち上がりの削りは鋭く直線的。
鈞窯がいつ起こったかということははっきりとはしておらず、北方青磁と同じように北宋の中頃から造られたと考えられている。我国にはあまり優れた鈞窯がかって将来されていなかったのは、我々日本人は青磁や天目ほど鈞窯を高く評価しないのに対し、欧米や米国ではこれを特に高く評価したため特に優れたものは欧米に流れたと考えられる。この作品を写した康煕時代の「桃花紅印盒」は特に高価な品である。
「鈞窯の合子は有れば買え」と言われる程の珍品であるが、中国の業者はこれを知らず、想定外の値で購めることが出来たのは近時最も嬉しい買い物。「骨董は知ってるものが勝つ」世界である !!

参照 : CC-339








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