CC-437 灰青貫耳弦紋穿帯八方壺
時代: 南宋時代 、サイズ:高さ 18cm× 横 10.5cm× 奥行 10.3cm
価格: \
官窯。
釉面には大きい濃い鉄色の貫入と、米黄色の小貫入が見られる二重貫入。器形は古朴で重厚、釉色は静謐で高い品格を備え、古銅器を写している。紫紅鉄足の特徴を示している。古代の青銅器のスタイルを磁器で真似ることは宋代の人々が始めたが、これは当時の尚古の風潮を反映している。また宋代には骨董収蔵の風潮が次第に広まり、発掘される遺物の数量も大幅に増加。こうして宋代の金石学に充分な研究材料が提供され、金石学の発展を大きく推進する役割も果たした。
宋磁は自ずから宋代の人々がとくに追求した上品な趣を備え、さらに芸術という角度から見ると元・明・清の磁器以上に後世多くの芸術家に鑑賞された。このような美しい二重貫入は目の高い宋代の文人達に広く愛された。五代名窯という呼称の期限は明代にあり、「紫・汝・官・哥・鈞・定」と六つの著名な窯場のうち正体不明の紫窯を除き、宋代の五代名窯と呼ぶようになった。南宋はこうした磁器などの祭器を使って宮廷儀礼を行なった。
官窯・哥窯では貫入を一層際立たせる目的で、墨汁やベンガラなどで着色することも行われる。

参照 : CC-390








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