汝窯。
外壁に枝と葉を付けた桃型洗。高台は裾が大きく八の字型に反り、高台内に残る「芝麻」痕は3個。淡青色を呈し、全体に小貫入が広がり、温かみある釉肌と緊張感ある鋭利な造形は流石汝窯ならではのもの。宮廷用の文房具として作られた品。清朝康煕・雍正・乾隆時代には桃型倣汝窯作品が多く作られており、底の目跡も模して小さい。
南宋・周輝の「清波雑志」に「汝窯は宮中の禁焼となり、内に瑪瑙末ありて油となす。ただ御に供え、退けてまさに出売を許す。近頃犬も得難し。」と記され、南宋時代には汝窯製品は既に稀なものであったと知れる。宋代になると気品ある文房具趣味が起こり、硯を始めと する文房四宝が造られた。
参照 : CC-312
参照本 : バウアーコレクション 中国陶磁名品展 |