CC-121 青磁鯱耳小瓶
時代: 宋時代 、サイズ:高さ 20.5cm
価格: \
龍泉窯。
円筒形の頸の両側に型作りされた鯱型の耳を貼り付けた小瓶。この種盤口の花入には、頸部に鳳凰耳・鯱耳・鯉耳などを貼り付けたものが多く、いずれも耳は二枚型で型打ちされている。全体にマット上の紛青色の青磁釉が厚めに施され、極めて美しい釉調を示している。日本で大変人気のあった形式の瓶であった鳳凰耳の瓶に比べると、製作時期もやや下り、又制作期間も長かったものと考えられている。新安沖沈没船採集品で、筒瓶とともに優れた作品が有る。
本品は鯱の造形が精美で崩れもなく力強く一段と魅力的な品としている。鯱は中国で摩羯と呼ばれ、唐代の銀器の刻文などに時々見られる。圏足の胎土は灰色で、褐色の火色が出ている。光の加減によって青磁の色が微妙に変化する深い美しさを日本の茶人は良く見て評価してきたことが理解できる。

参照: CC-078CC-114






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