隋の煬帝から始まる活発な西域経営により、洛陽には多くの個人が蓉ろした。先端が前に折れたフエルトの胡帽を被り、襟の有る筒袖の長衣を腰の辺りで束ね、靴は尖靴と呼ぶ太めのブーツを履いている。深い目と高い鼻、鼻下の跳ね上げた八字ひげ、顎をすっぽりと包む濃いヒゲが胡人の特徴をとらえている。胡人がすっかり漢族の生活に融け込んでいた唐代の風俗を物語る。馬子が手綱を引く構えであって、両手の動作に力がこもっている。三彩釉の発色・造形ともに優れた俑。駱駝と胡人は西方世界に深い関心を持つ唐の文化人の特に愛好したもの。
三蔵法師玄奘が印度へ教典を取りにいった7世紀の時代、その紀行文(大唐西域記)を見ると西域の人は皆(高鼻深眼)と書いてあり明らかにイラン系の特徴である。 |