CK-059 灰釉鴟きょう形容器
時代:漢時代   サイズ: 高 27.5cm × 胴径 20cm
価格: \

身の胴部には前後には鳳凰が、左右下には足が貼花され、体表には箆による羽毛が刻される。蓋部は鋭い嘴を持つ頭部となる。合口部上下には弦文が数線施されている。全面にたっぷり灰釉が施され美しい。
自然釉に始まる灰釉は後漢時代には浙江省の北部を中心とする越州窯で青磁という美しい釉薬として先ず完成される。鴟きょうは梟を祖形にした空想の怪鳥で商や西周の青銅器のモチーフにも使われれている。中国美術品の圧倒的多数は墓で発見されている。立派な墓を作り、そこに多くの器物を供えることが中国の伝統であり、死生観である。そうしないと死者の魂が生者の禍をもたらすという観念が新石器時代以来、常に存在することによって、常に美しいものが大量に必要とされた。そのお陰で今の我々はかような美しき品を見ることができるといえよう。

参照 : CK-046








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