CK-049 緑釉雲気文博山奩
時代:前漢時代  、 サイズ: 高 19cm × 径 15cm
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蓋が博山形になった酒尊。円筒形の器の側面には獣環が貼花、山型雲気文が櫛状線刻で2段に渡って施される。円形の青銅製の酒尊を写した倣銅陶器。後漢時代の鉛釉陶器はこうした青銅器の写しや、人物・家屋などを模ったものが殆どで、墓葬を華やかに演出している。3足は熊。
博山には3頭の獣が見られる。博山とは中国の東方海上にあり、仙人の住むといわれる蓬莱山を形どったもの。漢代鉛釉陶の数量の多さに対して、その窯が現在も全くわかっていないのが不思議。その性格からみて豪族が集まっていた西安市やとりわけ洛陽市の周囲に窯が発見されてしかるべきであろうが。
また後漢王朝の滅亡した220年を境として、ぱったりと鉛釉陶の消息が絶えるのは後漢王朝の後を襲って建国した魏の薄墓令によるものと考えられる。蓬莱山は神仙仙境を追い求める道教思想を表している。









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