CK-040 褐緑釉人物文れん
時代:後漢時代  、 サイズ: 高さ 29.5cm
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全体に濃い褐釉を掛け、部分的に緑釉を乗せる。れんの本体は型押しで動物文をあらわし、蓋上部頂上には座して考える姿態をする人物を乗せた珍しい形状である。れんは本来宴席の酒器に用いられる形であって酒尊ともいう。本品は勿論実用器ではなく、墓中に納める明器。一般的に蓋は神仙の棲む博山を模った蓋が付く、いわゆる博山れんが普通である。

本体には鬼面の間に2頭と3頭の瑞獣、蓋部人物の下には樹下4頭の瑞獣が貼花されている。れんを支える三つ足は熊足。抜けが良く釉調も美しい。 緑釉は鉛を溶媒剤に使った低火度の鉛釉の一種で、胴を混ぜて緑色の発色を得たもの。始源は戦国時代まで遡るが、後漢になって流行した。鉛を使っているだけに色釉に艶があり、深い緑釉はなかなかに赴き深い。素地が赤い紅胎であるのも後漢の緑釉陶の特色。類品をみない珍しいれんが出土したものであり、古代人の発想の豊かさには驚く。実用性よりも装飾性の強い鉛釉陶は明器にはぴったりの属性をもっていただけに、一度その趣向が富裕層に迎えられるや爆発的な人気をかちえ、各種の動物や人物・楼閣・竈等が緑釉陶で造られた(褐釉陶は緑釉陶に比べ稀少)。緑釉鼎上に同形人物が乗る類品が知られる。

参照本 : 東洋陶瓷鑑賞録








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