景徳鎮窯。
飲茶は宋代にはすでに士大夫の優雅な生活の一部になっていた。当時、多くの茶を詠じた詩がある。「琴を弾じ古画を閲し、茗を煮るも仍お期有り」 (琴を弾いて絵画を鑑賞し、茶が煮えるまでの時間を過ごす) などの詩句から見てもわかるように、飲茶は琴棋書画などの文人の高雅な営みの中に入れられ、確実にその文化的品位を高めていった。それとともに、庶民の飲茶の習慣にも影響を与え、優れた「茶坊(茶舘)」 文化が形成されていった。上品で美しい茶器を並べ、周囲に著名な人物の書画を掛け、楽師や歌女を招いて音楽を催し、深い文化的な香りに包まれた。
同様の特徴を備えた金銀器の水注は北宋から南宋時代に位置づけられる江南の墓の出土品に良く見られる。
参照 : CW-188
参照本 : 神品と呼ばれたやきもの 宋磁展 |