CW-172 白磁銹花牡丹唐草文瓶
時代: 北宋時代(11〜12世紀) 、サイズ:高さ 15cm×胴径 17cm
価格: \
定窯。
いわゆる吐魯瓶(太白尊)の初期的な姿を示す定窯の優品。口作りが極めて小さく、胴の膨らみが魅力的。幾分濁った素地に鉄泥を薄く掛け、丁寧に削り落として大柄な牡丹唐草を描きだしたもの。鉄絵具が薄い為、文様の部分は淡い飴色で釉の透明度が高い。
同じ技法により、小盤・壺・枕などの作例が知られる。器形・施文技法ともに同時代の磁州窯系でも行われたもので、両者の関連性を考えさせる好例で、磁州窯の白地黒掻落の先駆であろうと考えられている。宋代には火力のうえで革命が起こった。それは石炭の使用によってもたらされた。唐末に至って山林資源が枯渇し始めたことにより宋代、都の開封ではどの家も皆石炭を用いたといわれる。石炭は火力が強く持続できるので、製陶業の発達を促した。
類品は重要文化財 大阪市立東洋美術館蔵が知られる。香港著名収蔵家旧蔵品。

参照 : CW-062
参照本 : 神品とよばれたやきもの 宋磁展








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