外側面を多面取縞文とし、上端帯状に一段削り下げた面に獣面を線刻。獣面には金彩を施す鉄鉢型。一見エンジ色に見えるが金赤といわれる金を入れて出る紅色。
清朝のガラスの作り方は、ヨーロッパや日本に見られる吹きガラスの技法はむしろ劣勢で、粘土で型を作り溶融したガラスを流し込んで成形する鋳込みの方法が主流を占めている。底面には方形の押印状に「乾隆年製」と線刻銘している。乾隆ガラスにも洋風のカットガラスが作られていたことを示す好例であり、イメージは玉製品の代替品と言える。ガラスの玉への志向は清朝に至って益々強く、その頂点に至ったわけで、こうした文様は玉の彫琢伝統の元に生れた。塗蓋付で茶道具水指として日本に伝来したものであり、茶人の目の高さが偲ばれる。 |