極めて大型の銅製盆。全体は鍛造。
側面が孤を描いて上方へ立ち上がり、口縁が外反し、側面の四方が窪んだ四花形をする。内底には躍動感に富んだ鴛鴦(一対)と宝相華が浮彫風に立体的に打ち出される。側面の内外には羽を広げ、今にも飛び立ちそうな姿の鴛鴦が刻出され、内外の地には全面宝相華文が口縁内側周囲に花文が線刻される。把手は器の対象位置に一対づつ鋲留めされた獣面の鐶に取り付けられる。高台は側面に花文が刻出され、器とは別造で器底に蝋付けされている。文様部分のみに鍍金を施し、丹念な成形法や密に強く適確になされた鏨使い、生気溢れる文様表現など出色の仕上がりを示している。唐代晩期の金銀器の遺例中、出色の仕上がりを見せる。
法門寺塔墓地宮から出土した恩賜品と考えられる銀製類品は、潅仏盤と推測されている。
参照 : DK-208
参照本 : 唐皇帝からの贈り物 、 唐の女帝 則天武后とその時代展 |