CC-359 澱青釉紫紅斑鶏心罐
時代: 北宋時代 、サイズ:高さ 9.5cm× 胴径 11cm
価格: \
鈞窯。
澱青釉よりも広い範囲に紫紅斑が装飾される。「窯変」によって生まれた豊かな色彩は、単色の窯変が主流であった宋磁の状況を変えた。雲のように浮かび、夢幻的雰囲気の味合いは一入である。海棠の実のような赤色・赤紫色などの色彩は「窯変」の中でも最も珍重されたもの。北宋の滅亡後は鈞窯の御用磁器は生産が中止されたが、鈞窯の磁器の製作技術は尚も広く伝えられ各地に鈞窯を真似て磁器を焼成する窯が現れ「広(広東)鈞」と「宜(宜興)鈞」などの種類が生まれた。
宋磁は中国の陶磁器の歴史において特別な地位にある。宋磁は外形の精巧さや複雑さに工夫を凝らすのでもなく、装飾も無く高度な技巧を駆使するものでもない。簡素な外形のもとに、俗でないことで鑑賞に堪えうる効果が特に重視され、自ずと気高い境地を示している。この水準の高さは宋代全体の文化・芸術の気風によって育まれたもの。

参照 : CC-316







← 青磁 のページへ戻る