汝官窯。
幾分外反し、腹壁は緩やかな円弧を描く圏足は八の字形に反っている。釉は藍色を帯びた汝官窯特有の淡い青磁釉であり、口縁は釉がやや薄くなって紫がかった調子になり、釉面には細い貫入が不規則に現れている。薄手の造りだが、どことなくゆったりと落ち着いた気分がある。釉のかかった高台内に、小さい目跡が整然と五つ残っている。焼き上がりは良好で、滑やかで艶やかな釉膚。汝官窯の典型作として名高いデイヴィドコレクションにほぼ同寸法の後世覆輪付作品が知られるが、極めて稀少な形状。汝官窯の造形モデルはおおく越州窯青磁に求められる。
おっとりとした胴の膨らみとともに、高台がこの器に上品な落ち着いた気分を与えている。全て丁寧に・端整に作ってあり、いかにも官窯らしい見事な姿と言える。
清涼寺農民発掘長年月収蔵から近時香港著名収蔵家へと伝来品。デイヴィド蔵品 碗の内底には乾隆帝御製詩が刻されている。
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