CC-232 澱青釉紫紅斑瓶
時代: 金時代 、サイズ:高さ 28.5cm
価格: \
鈞窯。
すらりと伸びた頸と真直ぐな高台のこの形を玉壺春という。瓶は内外総体に淡い灰青色の乳濁釉が掛かり、紅色から紫色へと変化した斑文が散在、浮び上がる。器底にも釉が施されているが、畳付きは釉をふき取って露胎とした素地が褐色に焦げている。厚みのある器物を焼くのに適した鈞窯の素地にとって、このような優美な形姿のものを造ることは容易ではなく、従ってこの形は他の宋時代の磁器に見られるが鈞窯では珍しい。紅斑文はまだ釉が乾かない内に酸化銅を塗って得られるもので、元時代の龍泉窯飛鉄斑の装飾技法に通じる(古くは古越磁の漢時代から使われてきた)。紫紅斑の得も言われぬ幽玄な色合いはこの上もなく魅力的。世界的至宝、デイヴィッドコレクションの鈞窯澱青釉紅斑瓶とほぼ同寸法。
紅斑文のある鈞窯は一般に金・元の間の製作と考えられているが、姿の良さから見て金代でも早い時期の製品。
近時洛陽近郊墓より出土。欧米に流出寸前落手。







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