耀州窯。
ラッパ状に大きく開いた口と小さな胴・高い圏台・この形の器を觚といい、殷時代青銅器の形。觚は飲酒の器を意味する字である。繊細緻密な施文は上部には退化した饕餮と襌文を。胴下方部は饕餮文を施す。片切彫りの鋭さ、オリーブグリーンの美しい釉でもって気品ある品としており、銅器の持つ重厚さを焼物のもつ柔らかな味わいとしているのは流石。近時新発掘であり、造形は耀州窯で初出資料。
中国の文化は花を愛で、明窓浄机の生活は花と共にあり花うつりの良い花生となろう寸法でもある。かつて我国では汝窯と呼びアメリカでは北方青磁と称していた耀州窯は五代頃から始まって北宋中期に至り隆盛をきたした窯であり、解放後の中国の調査によりその全容が明らかとなり陜西省銅川市にあった窯とわかった。かつては「北龍泉」と呼ばれてたこともあった。焼造した品種は多く、文房具・生活用具・玩具・碁や将棋用具等あらゆるものを造り出している。古陶磁には古い顔と新しい顔の二つの顔がある。私達は現代の感性と知性で焼物を鑑賞しているから、今見ている焼物は今に生きている現代陶磁ともいえるわけである。そんな思いをさせる感覚の品。官窯では觚形状瓶の存在が知られる。 |