哥窯磁器の窯跡はまだ分かっていない。したがって哥窯に属する磁器は「伝世哥窯器」と呼ばれている。元代の書籍に「哥哥洞窯」及び「哥哥窯」と記されているが、これが哥窯と同一の窯場であるのかは、今後の研究を待つ事になる。
全体には青灰色の釉が厚くかけられ艶やかな光沢をもち、碧玉のような質感があり飾り気がなくえもいわれぬ荘重な感じを与えている。釉面には大きな貫入が走り濃い灰色をしており、美しく貴重な伝世哥窯器。
足端は露胎して灰黒色をしており口縁部の釉が薄い部分は淡い灰色をして俗にいわれる「紫口鉄足」である。3ケの短足が支える凹面とした皿。5ケの針目跡もある。筆洗といわれる文房具で雅趣もあり机上の宝石。
中国において、文房具用品の占める評価は非常に高く市場価値も高い。上海博物館蔵「管耳瓶」が大きな貫入が入る事。釉色共に似ている 。
日本には哥窯作品はあまりなく、したがってその評価も定まらないが、欧米では非常に声価が高いものであり、釉面の大きな貫入は古玉の持つ迷走脈と見て
、大いに珍重したのである。数年がかりの懇願により香港著名収蔵家より入手。 |