景徳鎮窯。
小品であるが精作である上にミニチュアのような絵のつけ方が丁寧。作りは卵殻のような薄さの「卵幕盃」。康煕の末年には、官窯の磁器の胎土は極めて精白となる。可塑性をつけるために、僅かに粘土質の土を混ぜるが、おおかたは長石質のカオリンで、上にかける釉薬と頗る均質となる。したがって薄く作って釉薬をかけると釉と胎が殆ど一体となって一個の玉器とでも言うべき作品が出来る。脱胎、つまり胎が無くなって釉だけのものと称する繊細な筆使いで蓮池の鴛鴦やかわせみを描き、裏側に青花の細筆で因みの題詩を記している。正月から極月までの図柄で12個揃えたいわゆるマンスリー・カップの一つ。その中でも最も評価も市場価も高い6月。
高台内青花で「大清康煕年製」二行銘。官窯。
主文様と題句の組み合わせは雍正琺瑯彩に見られるもので、その先駆的形式といえる。 |