漢代の灰釉陶の代表的な例であるが、これ程の小品は初見。この式の灰釉は早くから世界中のコレクションに流布しており、ラウファーはそれらをプロト・ポースレイン(原青磁)と名付けている。越州などのより優れた青磁に先行するものとの意。近頃はこの種以外の漢の灰釉陶の諸相が次第に明らかになりつつあるが、暫らく前までは漢の灰釉陶といえば、この一種と認識されていた。