GK-590 玉じこう
時代: 商晩期(紀元前14世紀〜前11世紀) 、サイズ: 高さ 10cm×横 12cm×奥行 5cm
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「じこう」 とは把手と注ぎ口を持つ身に、獣の頭をあしらった蓋が付く容器をいう。商時代後期から西周時代前期にかけて作られた。中国古代青銅器の中では数は少なく、造形と装飾に優れたものが多く、身分が特に高い人物が持つことが出来た格の高い青銅器であり、酒を蓄え注ぐのに勺と共に用いられた。
蓋の頂部は虎頭で、地は雷文で埋め、身部は後半が鴟きょう、つまりミミズクの紋様になっている。蓋の一端に有る大きな虎の頭はすぐ下の身に表わされた胴体・四足・尾へとつながり蓋のもう一方の端に表わされたミミズクの頭の下には鳥の翼と両足がある。把手には上に牛の頭が付けられている。
じこうや鴟きょう尊のような青銅器には、主となる紋様のほかに小さな動物などがここかしこに表わされていることが多いが、この器にも虎とミミズクのほかに何匹もの動物が見える。硬白玉上、稠密細微な刻は驚くものがある。局部水銀泌化は古玉鑑賞家の愛でる状況。
把手の下部折損。

参照 : GK-319
参照本 : Early Dynastic China Works of Art From Shang to Song 1966 JJLALLY &Co. NEWYORK








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