CW-098 白磁印花牡丹文盤
時代: 北宋時代(11〜12世紀) 、サイズ:高さ 4cm×径 22cm
価格: \
定窯。
口縁から降りてきた線が腰の所でかっきりと段をつけて折れ曲がり高台に繋がるこういう腰折れ盤は、磁州窯の白無地にまま見られるが定窯では少ない。明瞭な牡丹花文がその折れ目をまたいでびっしりとつけられている。刻花に見えるほど明瞭であるが印花、すなわち型押しで文様を押捺した作品。内側面は6区に別け、それぞれに牡丹花を装飾する。こういうスタンプ法はフリーハンドの彫りよりたやすそうに思えるが、実は高度な技を要する。外型の内面に密着させた盤に文様を沈み彫りにした陶製の内型を圧しつけるわけだが、定窯の胎は薄いから強く圧しすぎれば膚が切れ、弱ければ文様の出方が不分明となる。平均した力で程よく圧さなければこのような鮮明な仕上がりにはならない。花・葉の表には細かい脈が浮く細密さには驚かされるものがある。少しも乱れたところが無く、印花の作例としては一流の品。禁中の御器に相応しい品格のある優品。

涙痕と呼ばれる釉だまりが認められる定窯は唐に始まるが、白磁を焼成するようになったのは近くのケイ州の影響を受けたからである。当時、ケイ州窯の名声は天下に轟いていたため、定窯及びその他の窯場が相次いでケイ州窯を真似たのは自然のことであった。しかしのちに定窯は盛期を迎え、ケイ州窯は衰えることとなった。宋代になると人々は定窯を知るのみでケイ州窯の存在は忘れてしまった。定窯系の諸窯は確実に自らの製陶技術と風格を造りだして行ったのであった。端正で雅な印花の定窯器は確かに陶磁器芸術の中で貴重なものといえよう。







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