景徳鎮窯。
肩肘をつき横臥する女性上に蓮弁茎の扇形台を取り付け枕とする。左右から中央へと窪ませた枕座は唐草を毛彫する。青白磁独特の形状枕であり人気渇望品。
底裏は、板起こしで布目が見られる。青く清澄な釉が滑らかに溶けあちこちに溜まり、鮮やかな濃淡効果を生み出すこよなく美しい影青の魅力である。独自の優れた造形感覚にあふれている。唐子が横たわり枕座を支える形式枕は影青にも定窯にも有る。素地は純白に近い白磁胎であり影青の最高級品を製作した湖田窯作品。
近時景徳鎮郊外窟蔵(穴倉)出土。
今日では青白磁は宋の景徳鎮製と誰でも知っているが、60〜70年前はこれを朝鮮のものと考えたり、汝窯・越州窯ではないかと言われた事がある。青白磁が景徳鎮の焼物である事をはっきりとさせたのは、1937年ブランクストンが湖田窯の調査をして以来である。景徳鎮の青白磁創成は西暦1000年頃と考えられており、それまでの越州窯の支窯として開かれ青磁を焼いていたのが白磁焼造主体に絞り込んでいった。新安海底引き揚げからの同品が知られる。
南宋時代の女流詩人・李清照の「酔花陰」に見られる玉枕と関連性があるものと考えられる。「酔花陰」で李清照が夫と離れて暮らしていた頃、一人寝の寂しさや夫に恋焦がれる心情を詠ったもの。 |