定窯。
低い高台が付いた平縁の盤。見込一杯に手慣れた筆勢ある箆彫と線彫で蓮花・鴛鴦が生き生きと一幅の絵画のような趣を見せる。表裏面の涙痕・表面の黒点、定窯の特徴も現れている。北京から南西に約200キロ「曲陽」の地において隋・唐の時代すでに「ケイ窯」があり白磁が作られていた。しかし胎土が厚く、日用雑器として使用されているに過ぎなかった。そこに新しい工夫をした定窯は、胎土を薄く仕上げ動物・花の文様を刻花・印花などで施した。これが評判となり、朝廷直営・内外不出の窯に取り立てられる。宋の五名窯の一つと言われる定窯はこうして生れた。 |