景徳鎮窯。
脚を折り曲げて伏す羊の背中に透かしでもって花唐草文の敷布が掛けられ、円形の穴が背中央に開けられている。恐らく香炉として使用された品と思われる。あるいは、落とし状の蓋が本来伴なっていたかもしれない。
羊はめでたい意味を持っており、古鏡の銘文などでは祥の代わりに用いられたり、銅器の銘文でも例がある。又、羊の発音は陽と同じであって、ここからも良い意味が付与されていた。造形的なものでは羊形の陶器、灯火器では銅器でも漢代に多々造られている。
また墓門や部屋の入口の上に羊の頭が描かれたり、置かれたりしているのは、辟邪の意味もあったと考えられる。湿潤による白濁風化は全体に及んでいるがいわゆる影青であって、あちこちに釉溜まりとなった薄青釉が貴品有る確かな造形と相俟って品格を漂わしている。
景徳鎮の代表窯である湖田窯の作品で、深山に潜む湖の澄みきった湖水の色に喩えられ「湖田窯の湖水青」と賞賛された優品を生産した。
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