DK-627 青銅四羊尊
時代: 商時代(前13〜前11世紀) 、サイズ:高さ 34.5cm×横 31cm
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紀元前13世紀以降、商王朝の青銅器を祖形としつつも、長江流域などでは個性的な青銅器が造られるようになった。この四羊尊はその典型で、殷代の青銅鋳造工芸の傑作。基本的な形態は商王朝の尊と共通するが、前肢から頭部にかけて羊をこれだけ大きく扱った装飾は稀有。羊の顔面の渦状文による充填、下端が巻き上がる縦方向の複雑なヒレ状装飾も商時代の中心地には見られない。尊の胴部には鳳凰文が、張り出した肩部の上には龍の浮彫りが鋳造されている。頸部から口縁部にかけては急激に外反する。
羊は神への犠牲的動物であり、また吉祥のシンボルでもある。殷代には綿羊(ヒツジの一種)と山羊(ヤギの一種)の2種類の羊がいた。綿羊は古生物学者によって「殷羊」と名付けられているが、これは綿羊が殷人によって生み出された品種であるという考えに基づいたもの。山の斜面に埋めてあるのが普通で、呪鎮であった。

参照 : 悠久の美 中国国家博物館名品展










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