胴面を2段とし、中央帯部には3ヶの牛文、上下段は3ヶの龍文の透かし、胴部に半円紫水晶を嵌め込んだ取手を形成する三獣足の銀鍍金香炉。当時の豪族生活の豪著さが偲ばれる遺品。
近時洛陽郊外墓出土であるが、このあたり後漢以来、北魏までの陵墓が多く「陵墓がいっぱいで牛の寝そべる場所も無い」という言葉があるほどという。
前漢の初め、香炉は宮中や王室に秘蔵された高級な器具であった。香料はいずれも長い道のりを運ばれてくるものであ つたため非常に高価で、皇室と諸侯王だけが楽しむことができた。前漢の中期になると香をたく風がより広く貴族階層に流行し、彼らが使用した香炉の造型は皇帝の香炉を模倣したものになった。
参照本 : Gisele Croes NEW YORK MARCH-APLRIL 2006 |