DK-481 鍍金魔かつ文四曲杯
時代: 唐時代 、サイズ:高さ 3.5cm×横 14cm×奥行 8cm
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強い彎曲を持つ四曲の花形に成形し、銀板2枚を合わせ鍍金を施す。内底には火焔宝珠を呑み込もうとして小波から起き上がった魔かつ魚を、外側は四面に区分けし双鳥唐草文と鳥獣唐草文を整然と打たれた魚々子地上に表わしている。うねりを見せる器体の造形には力強さが漲っている。 内面を主体とする各部の造形や素材の質感などは通例の中国の金属器と異なり、地中海沿岸や西アジアの器物の特徴と一致する。

唐時代に独特の形が異国趣味と合致した為かことに愛好され、玉製品やガラス・陶磁・金属などで作られた類品がある。曲面を基調とした安定感のある形姿は、装飾性と機能性を兼ね備えた唐時代の器物に特有のものであり、形に張りがあり、鏨が深く打たれた文様表現。力強くかつ整然と打たれた魚々子の列からみて、唐時代盛期最高位に位置付けられる作例といえる。
1970年陜西省西安市南郊の何家村出土の銀器に、これと類似した器がある。

参照本 : 大唐文明展









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