DK-405 貼銀鍍金海獣唐草文八陵鏡
時代:唐時代 、サイズ:径 18cm×高さ 2cm、重量 1240g
価格: \

鈕の回りには四本の瑞花を配し、間に姿態の相違するサン猊を厚肉浮出し、街区には蝶と忍冬文を配し、地は細密に乱れの無い魚子文を打つ。鍍金した銀板を貼付した鏡。厚手の鏡体で、周縁に沿うような形で幅広の外区をつくる。八陵形の切り込みや尖った先端部がシャープな傍ら、内部に表わされた紋様はダイナミックで躍動感に溢れ見映えのする作品としている。この種の遺品の中でも最高位に位置付けられる作例といえよう。繊細で優美な雰囲気は同時期の金銀器とも相通じ、盛唐期鏡の成熟度を表わしている。
獣は「海獣」と呼んでいるわけであるが、そう呼ぶべき確たる根拠は無い。むしろ鬣や尾の様子からすればライオンを不正確に模したと見るほうが良い。近時洛陽郊外墓出土であり、西安や洛陽はその地がしばしば国家の首都となった関係から、未だ出土遺物の宝庫である。

参照 : DK-360








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