翼を広げた姿の鳳凰(朱雀)は漆器や画像石に数々見られるが、陶器・青銅器にも立体的な像がある。博山形の香炉や温酒尊の頂部にはばたく鳳凰、灯盤を銜えた姿の鳳凰など。融節円筒形上花の蕾に乗る。厚い鮮やかな鍍金と相俟って、原器は時代の頂点を示す華麗さを備えていたものと想像され、胸の張り・足爪・翼の力強い表現は彫刻としても優れた作であったことを示している。本品の大きさから相当高い神樹の装飾の可能性もあるし、儀式で用いられたのであろう。造形からみて、三星堆文化の流れを汲む。冠部が損傷。
鳳凰は「鳳皇」とも書き、瑞鳥・神鳥・麒麟・龍・亀と共に「四霊」の一つ。全ての鳥類を生んで「百鳥の祖」としてきた。中国古代思想の陰陽を併せ持ち、陰陽を一体化した存在であり、仁愛と慈悲の象徴・輝く黄金色の雉の翼と絢爛たる孔雀の尾を具え、蒼鷺の如き姿という。昼は「善哉、善哉」と鳴き、夜は「凶吉、凶吉」と鳴くという。鳥は太陽の化身。
参照 : DK-349 |