DK-214 青銅方鼎
時代: 西周時代初(BC11〜10世紀) 、サイズ:高さ 21.5cm
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鼎は円器、三足で口縁に把手が二つ立てられるのが古い器制で遺品も多いが、このように方器に四足が付く例があり、有名な安陽武官村出土の司母戊鼎のように1.37mの高さという大器もある。方鼎は通常一対で使われていた。

各面に二匹の龍文一対が縁下部に配されて主文となり、足の上部も饕餮面が見え文様は全て浮彫風の凸文となっている。厚い器胎・がっしりと太い耳・太く短い四足と各面の稜飾など極めて構築的な一器。後世、青銅器が鑑賞される一つの要素として三千年、土中にある間に形成される錆の色がある。濃緑の錆が前面に生じ掘り出されたままの印象を残し美しい肌である。内側面に3文字の銘が陰文で見られる(恐らく持ち主の名)。鼎は数多い青銅器の中で最も格の高い神器であって、天地を祀り、祖先の霊を拝する時に用いる礼器として常に祖廟の一角に置かれた。祖廟に安置する鼎は天子が9、諸侯が7、大夫が5、一般の士は1と定められていた。「天円地方」と言うように、円は天を、方形は地を意味した。
鼎は帝位の象徴でもあったことから故事「鼎の軽重を問う」とは「相手の実力や内情を見透かして、その弱みに付け入る」と言う意味に用いられるようになった。
今迄に発見された一番大きな青銅器は同器形の司母戊鼎で、 高さ1.33メートル×長さ1.1メートル×幅78セ ンチ、重量833Kg。








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