いわゆる古式金銅仏の代表的な品で、我国では識者に好まれた。北魏の前の時代のもの。顔の形は円味を持った四角に近く、鏨使いはのびのびとして、眼・口も大振りにつくられる。眉稜の下・眼球・下目蓋の下をしっかりと彫刻した杏仁形の眼が左右に大きく広がり鮮鋭な彫りでなされている。唇の造作も同様。大衣が首をめぐって襟状となった部分の表現は浅い彫りになされるため首、胸の面と一つになって首懸けを付けたように見える。側面はわずかに前傾の姿勢をとる。頭部に光背止臍がある。本品の珍しいのは丸い光背が伴なっていることであり、遺品は極めて少ない。五胡時代の金銅仏の位置についてなお明確でない。ガンダーラ風の造像が4世紀初めにさえ溯ることは理解できるが、五胡時代の造像と太和期以前5世紀半ばとの関係は今後の研究資料を待つことが現在である。本来は鍍金が施されていた。 |