漢代には印制が確立し、書体は小篆や繆篆で官位に応じて印材・鈕・綬が定められた。普通の官印は青銅鋳印で官吏の身分を証するものとして与えられ、退官する時に返上した。官吏はこれを佩帯し、文書や交易の物品に鈕をかけ封泥で封をした上に押印した。鹿鈕は極めて珍しく、北方民族の印章と思われる。印面の抜けは極めて良好。茶色部は鉄分の食付き。 前漢の中央政府が少数民族・美族にさずけた羊鈕の官印が知られるように、少数民族の首領は「漢の印綬をおぶ」という有様であった。