文字史料としての印章は戦国時代になって始まる。領域国家が出来上がり、中央と地方を官僚統治する必要から文書行政が整備された結果。竹簡や木簡や平たい木札に字を書いて蓋をしたり袋詰めした後、ひもで封をして粘土を押し付け、その粘土に印章を押して封印する。官印と私印とがあり、私印には吉祥句や人物・獣などを象った図象が文字のかわりをしたものがあり象形印という。簡略な中に本質を捉えた描写が愛される因となり、コレクターも多い。
丸菱形の印面は龍と思われる図形が刻され、円紐。漢代以降に比べ戦国印は小さな品が多い中、本品は大きい。商・周の銅器及び秦・漢の画像を研究する上で大いに参考となるのが象形印であって、昭和60年発行された「中国古代の肖形印」が唯一の参考書。 |