DK-051 乳釘紋銅爵
時代: 夏時代晩期 、サイズ:高さ 23cm× 幅 29cm
価格: \

河南省の二里頭文化(BC21〜16)中国最後の王朝「夏」時代の品。
二里頭遺跡では中国史上初めて儀式などに使う青銅製の容器が出現する。この器もそのうちの一つで爵という酒を暖めて注ぐもの。片面腹部に乳釘文が付くだけのシンプルなデザインであるが、初期青銅器の特徴をよく表している。爵で暖められた酒は流と呼ばれる左側の細長い注ぎ口から注ぐ。青銅礼器としての爵は、陶製の器に由来し、二里頭文化の時代を経て殷(商)・周へと受け継がれていく。「爵位」という言葉でもわかる通り、爵は後代の身分制度と大きな関わりをもつ器となる。

片面腹部に凸線が2本有り、間に5個の乳釘装飾が有る。二里頭文化の爵は現在10余件しか発見されておらず、最古の中国青銅器として世界の美術館、収集家が求める希少品。河南省洛陽博物館にほぼ同手品が蔵され有名であるが、全体を覆う錆味・造形等はるかに本品の方が美しい。

今では「殷」の前に「夏」王朝があり二里頭文化は「夏」の文化だとする説が一般的となっている。(1959年に二里頭遺跡が発見された。)香港著名収蔵家放出品。

2005/3/31 NEWYORKササビーズにて、同手品が1300萬円余で落札された。







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