頭光を負った如来仏頭。前代の北魏の作例に比較すると顔立ちの角が取れ、端正で優美な造形で穏やかで上品な顔立ちとなっている。切れ長の目と微笑を浮かべる口元はこの時代の特徴を良く示している。山東省青州市出土であり、青州市とその近辺では近年、南北朝時代(439〜589年)を中心とする仏教彫刻の遺品が大量に知られるようになり、世界的に注目を集めた(中でも龍興寺址出土像から出土の400体にも上る仏像は20世紀最後の大発見であった)。石灰岩製。もともとは三尊形式の両脇侍菩薩を配する中尊の如来立像、1mを超える作品であったであろう。
光背蓮弁は厚みがあり、先端を反り返らせており北魏末〜東魏頃にかけての作例。こうした形式の蓮弁を表す瓦が百済や我国飛鳥時代のものにも見られることは興味深い一致といえよう。青州市の出土地には現在でもなお地表には石像の断片が散在しており、往時の仏寺の威容を偲ばせるし、かってこの一帯に及んだ破仏の凄まじさも物語っている。 |